原材料の不具合は使用前に発見する

クレーム

食品工場に入庫された原材料は、“使用前”に不具合がないかどうかよく確認するべきだ。原材料に異物が混入していたなどの問題に気がつけないと、製造する食品の中に混ざってしまうことになり、結果としてクレームにつながる。“使用前”と書いたのには、理由がある。

チェックのタイミングとしては、入庫時、原材料包装の開封前がある。入庫時には、入庫した原材料の梱包を全て開けてチェックするわけにはいかないので、一部の抜き取り検査になり、不具合があっても発見するのは難しい。

原材料を計量するときなどで、梱包ケースから原材料を取りだしたときに、よくチェックするとよいだろう。

使用をし始めたあとに、原材料の不具合を発見するのは、製造製品への被害を止めると言う意味ではいいが、原材料メーカーにクレームを出す際に説明がしにくくなる。もともと不具合があったのか、自社の工場の中で使用途中にそうなってしまったのかを断定することができないためだ。

原材料のパックに穴が開いていた話

水につけて解凍をしてから使用する原材料があった。大きな入れ物に原材料を入れて、水を溜めて置いておき、原材料を解凍するのだ。

この解凍作業を行って、いざ使用を始めるときになってパックに穴が開いていて、中身が少し漏れてしまっていることに気が付いたことがあった。原材料のパックの中には、水が入り込んでしまったかもしれないので、使えなくなってしまい、廃棄をした。

最初から包装が開いていたと断定ができない

この原材料パックの穴は、入庫する前から空いていたのか、それとも解凍を行うなど自分たち扱っている際にどこかにぶつけてしまい穴が開いてしまったのか、わからないのである。原材料メーカーに電話をして文句をいう前に、自社の工場内で自分たちの行いが原因で、発生してしまった可能性がないか考えてみるべきである。

クレームを出す際に気を付けるべき10のこと

自社工場で使用する前に不具合を発見する

原材料に不具合があったとメーカーにクレームを出す際に、「入庫した梱包ケースを開けて原材料を取りだしたら、このような不具合があった」と言うことができない、そして、「たぶん最初からこうなっていたと思うのですが・・・」としか言えないのであれば、クレームを受ける側の原材料メーカーも疑問を持つだろう。

相手の立場に立てばわかる。「それは御社の工場の中でそうなってしまったのでは?」と思うだろう。

発見すべきタイミングは、使用する前だ。上の話であれば、使用する前の梱包ケースから原材料のパックを取りだしたときに、穴が開いていたことに気が付くべきである。こういった意識を作業する当時者が持つようにする。

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