品質管理は探偵である

品質管理

品質管理は、発生したクレームや工場内での問題の原因など調査し、原因を判明させ、対策をとる。調査をするときには、探偵のようにして動いていく。

問題を解明しなくてはならないときに、まず最初にすることはなにか。

最初に手に入れた情報から問題の原因について当たりを付けること、つまり仮説を立てることだ。そして、その仮説が正しいのかどうかを、現場調査をし根拠となる情報を集めることによって、証明していく。

これと逆の方法が、現場で情報を集めながら、やみくもに、手当たり次第で原因を探していくことだ。

どちらがよいのかを考えたときに、前者は仮説が間違ていたら、ふたたび仮説検証することから始まるので、時間がかかってしまうのでは?と思うかもしれない。

しかし、○○が原因なのでは?と仮説を立てたうえで、その仮説が正しいのか正しくないのか判明させるために、現場を調査するほうが、スムーズに原因を特定できることが多い。やみくもに調査を進めていっても、いらない情報ばかりが集まり、あーでもない、こうでもないとなってしまう。

探偵の仕事っぷりを考えてみてほしい。なにかを調べるときに、行き当たりばったりでやるだろうか?

当てもなく街中を歩き回ったり、どこかへ連絡するにしても1から順番に連絡していくだろうか?

かならず、一番ヒットしそうなところから順番にあたっていくだろう。情報が少ないために、しらみつぶしに調べる場合があっても、順番を決めたり、ここからここまでと優先する範囲を絞ってから調べているだろう。

まず足を使うのではなく、まず頭を使ってから足を使うのである。品質管理が問題解決するときも同じだ。立てた仮説が正しいのかどうかを調べるには、それに必要な情報だけ集めればよいので、無駄な情報収集がなくなる。

1つ目の仮説が間違っていたとしても、すぐに2目の仮説の検証に取りかかればよい。

仮説を立てる→調査をする→正否の結果を出す

このサイクルを速くすることだ。仮説が否定されても、それが間違っていたのがわかったということなので、一歩前進なのである。

何度も繰り返していれば、仮説の精度が高まっていくので、仮説がはずれてしまうことがすくなくなり、早い段階でヒットすることができるようになる。一番最初に立てた仮説が正解だったということもできるようになってくる。

品質管理は、探偵なのだ。

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